新築一戸建て購入時に知っておきたい 地震に弱い家の見分け方
新築一戸建てを購入する際、もっともこだわって注目するのは間取りや外装、インテリアといった外見に属する部分という方は多いのではないでしょうか。
実はそれ以上に気にしておきたいのが、いつ来てもおかしくないといわれる大地震に備え、それに耐え得る強度を持った家かどうかです。
では、地震に弱いか強いかはどこで判断すればいいのか?
こちらの記事では、いくつかの側面からその見分け方についてご紹介します。
地震に弱い新築一戸建ての構造上の見分け方とは?
建物の構造には、素材別にみて大きく4つの種類があります。
W造(Wood)と呼ばれる木造建築は、柱や梁に筋かいを入れ、金属で補強する日本の在来的工法で、一般的に新築一戸建ての多くにはこの構造・工法が使われています。
ほかに、柱や梁などの骨組に鉄骨を用いた鉄骨造、型枠の中にコンクリートと鉄筋を埋め込んだ鉄筋コンクリート造、鉄筋に加えて頑丈な鉄骨でコンクリートを補強する鉄筋鉄骨コンクリート造などがあります。
耐震という面においては、ビルやマンションなどにも用いられるほかの3構造と比べ、新築一戸建てに多い木造は、4種類のなかでもっとも地震に弱いといえるでしょう。
ただし、同じ木造建築であっても、地震に弱いかどうかの見分け方のポイントはいくつかあります。
ひとつは地盤の問題。
地盤が弱い土地に建てられた家は当然地震に弱く、その解消には家の土台となる基礎により多くの費用をかける必要が生まれます。
また、地震に弱いかどうかは間取りによっても大きく左右されます。
縦横比からいって2階、3階建てが平屋より地震に弱いことは自明の理ですし、正方形に近くシンプルな家ほど地震への耐性は期待できます。
1階部分に柱や壁の数が少なめで広く空間が空いている構造や、地震の負荷に耐えるための「耐力壁」の配置バランスが悪いことなども地震に弱い家の見分け方のひとつです。
さらに、柱と柱の間に斜めに入れる補強の筋かいが適正に施されているかどうかも、地震に弱い家の見分け方として重要なポイントです。
地震に弱い新築一戸建ての見分け方とは?耐震等級って何?
耐震等級とは、2001年施行の「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」に定められた指標です。
耐震基準が人命を守ることを目的としているのに対し、耐震等級は人命だけでなく住宅も守ることを目的として定められました。
耐震等級は1から3段階に分かれており、耐震等級1は建築基準法で定められた「震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準」と同程度、耐震等級2はその1.25倍、耐震等級3は1.5倍の強度とされています。
学校や病院などの建物は耐震等級2、消防署や警察署などの防災拠点は耐震等級3で建てられています。